
検索エンジンの仕組みを知ればSEOが分かる
検索エンジンの仕組みを知ればSEOとは何なのか何が大切な事なのかが分かります。そこでGoogleがどんな検索エンジンを目指しているのか、どんな仕組みでページを評価するのか、テクニカルな仕組みをご紹介します。
- 2015/9/27
- 2015/9/28
SEOに取り組む前に、まずは検索エンジンが何を目指していて、どういった仕組みになっているのかを知っておく事が大切です。
検索エンジンがどんな事を基準に検索順位を決めているのか、詳細な情報は非公開なので、より大きな視点で検索エンジンを理解する事が、検索エンジンで上位表示させるためには必要不可欠な知識になるのです。
日本では検索エンジンというと事実上Googleを指しますので、Googleの仕組みを中心に書いています。
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Googleが目指していること
検索エンジンの最大手であるGoogleは、いったい何を目指しているのでしょうか?
Googleの会社概要には、「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」がGoogleの使命だと書かれています。
さらに、Googleの共同創設者でCEOのラリー・ペイジは、「完璧な検索エンジンとは、ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致するものを返すエンジンである」という事も言っています。
引用:Google のサービス – 会社情報 – Google
つまり、Googleは検索ユーザーにとって役に立つ情報を、世界中のあらゆる場所から収集し、それを見つけやすくする事を目指しているのです。
Googleからのアクセス数を増やしたいのであれば、ユーザーの役に立つ情報をどれだけ多く発信できるかどうかが、もっとも重要だという事が分かります。
たくさん広告を出稿していると自然検索でも上位表示される?
確かにGoogleの収益源は広告ですが、より多くのお金を使っている広告主だけを優遇するような事をしたらどんな事になるでしょうか。
検索結果はユーザーに役立つ情報ではなく、何かを販売するようなページで埋め尽くされてしまい、Googleが目指している検索エンジンからは遠ざかってしまいます。
そしてGoogle検索を使うユーザーも次第に減っていき、同時に広告を出す広告主も減っていくでしょう。
Googleは営利企業です。自分達の首を締めるような行為をするとは思えません。
またGoogleは、自分達が運営しているWebサイトに対しても?ユーザーを裏切るような行為をしたとして、ペナルティを課した事がありました。
参考:Google、自社サイトに有料リンクペナルティを与えるの巻 | SEO Japan
アピールに過ぎないといった穿った見方をする人もいましたが、清廉潔白であろうとする姿勢は評価されるものなのではないでしょうか。
Googleの仕組み
もう少しテクニカルな視点からGoogleの仕組みを見ていきましょう。
Google検索は大きく分けると、情報の収集、情報の蓄積、情報の評価という3つのステップで成り立っています。
クロール(情報の発見と収集)
クローラーやロボットと呼ばれるプログラムが世界中のWebサイトに訪問し、HTMLや画像のファイルなどを収集します。
クローラーはaタグで設置されたリンクを辿ってインターネット中を巡回しています。クローラーに訪問してもらうためにも、他のWebサイトからリンクを獲得することが重要だと言えます。
しかし、リンクを獲得できていなくても、サーチコンソールからWebサイトの存在をGoogleに知らせてクローラーに訪問してもらう方法はありますので、焦って不自然にリンクを獲得しようとする必要はありません。
クローラーは、ユーザーにとって役に立つ有益な情報を発信し続けているWebサイトへの訪問頻度が高くなります。
これは、そのWebサイトの最新情報を常に収集してユーザーに届けようとするためです。
インデックス(情報の蓄積)
クロールして得たページの情報は、Googleのデータベースに登録されます。これをインデックスされると呼びます。
ユーザーにとって役に立たないと思われるページはクロールされてもインデックスされない事があります。
Googleはインデックスしたページを元に評価を行いランキングを決めますので、インデックスされないページは無いものと同じ事です。
また、どれだけ有益な情報を掲載していたとしてもGoogleが読めない、読みにくいページは正しくインデックスされない事があります。
JavaScriptを使って表示されるコンテンツやFlashを使ったコンテンツなどが該当します。
Googleに正しくインデックスされないと正しく評価もされませんので、コンテンツはGoogleが読みやすく、理解しやすい形で掲載をする必要があるのです。
ランキング(情報の評価)
インデックスされたページの情報を元にして検索順位を決めます。検索順位を決めるために使われるのが「アルゴリズム」と呼ばれるプログラムです。
アルゴリズムで利用される評価の要素は、200以上あるとも言われており、日々改良が加えられています。
そのため、日々ランキングが変動したり、突然あるページが評価されなくなったりといった事も起こりえます。しかし大抵は数日で元の順位に戻ったりします。
ユーザーにとって有益な情報を評価する「パンダアップデート」や、Webスパムを排除する事を目的にした「ペンギンアップデート」なども、ランキングを決めるアルゴリズムの一部です。
このように代表的なアルゴリズムについては、一部の情報が公開される事がありますが、ほとんどの情報は非公開です。
さらに、日々改良も加えられていますので、アルゴリズムの内容をすべて知ろうとする事が、いかに無駄なことなのかがお分かりいただけるかと思います。
しかし、Googleが目指していることを知っていれば、どんなページが評価されやすく検索順位を上げられるのかが理解できます。
ユーザーにとって有益なコンテンツを掲載しているページが高く評価されやすいのです。
SEOはなくなってしまうのか?よくある誤解
Googleのアルゴリズムが変わるたびに「SEOが終わった」という事が言われます。
確かに以前のような「リンクを売買する」というSEOは無くなりましたが、これは本来のSEOではないのです。
SEOとは本来、良質なコンテンツがGoogleに正しく理解され評価される事を手助けする技術を指します。
Googleがインデックスしやすいページ作りやWebサイト構成を作るなど、SEOが不要になるということは当面の間はありません。
もうひとつSEOのよくある誤解は、成果が出るまでの期間です。
SEOは広告とは違って、短期間で成果が生まれるものではないのです。
SEOがうまくいってアクセス数が増え始めるまで、最低でも3ヶ月から半年はかかります。
短期間で成果が出ないからこそ、少しずつコツコツと改善をしていく必要があるのですが、費用対効果が悪いために後回しになってしまい、ジリ貧になっていくのがよくあるパターンです。
さらにSEOに終わりはありません。アクセス数はどれだけ増えても困ることはありませんし、もしアクセス数増加に比例して注文数が増えない場合は、Webサイトの使い勝手を改善する必要もあります。
このように、SEOはGoogleの仕組みを理解してアルゴリズムの変化もキャッチアップしながら取り組んでいくものなのです。