
FFFTPの設定と接続できない時に確認すること
FFFTPでサーバーに接続するための初期設定方法を解説。設定は問題ないはずなのにうまくサーバーに接続できないといったトラブル時に確認するポイントも解説しています。
- 2018/9/24
- 2016/11/5
Windows用FTPソフトの代表格「FFFTP」の初期設定と接続できないときのトラブルシューティングを解説します。
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FFFTPの初期設定
FFFTPをダウンロード・インストールしたら、初期設定を行いましょう。
必ず行わなくてはいけない初期設定は、サーバー情報の登録と初期フォルダの設定の2点です。
サーバー設定の手順
まずはサーバーに接続するための設定です。
FFFTPを起動すると、FFFTPのメインウィンドウの他に「ホスト一覧」というウィンドウが開きます。
「ホスト」とは、ファイルをアップロードするサーバーのこと。レンタルサーバー会社から送られてきたメールなどに記載されている「FTP接続に関する情報」を元に、サーバーへの接続設定を行いましょう。
(「FTP情報」「FTPアカウント情報」「FTPサーバー情報」などと記載されている場合もあります)
ホスト一覧ウィンドウを誤って閉じてしまった場合には、「接続」メニューから「接続」をクリックすれば表示されます。
「新規ホスト」のボタンをクリックして、サーバー情報の入力ウィンドウを開きます。
「基本」パネル内の以下の項目を入力しましょう。
ホストの設定名
FFFTP上での設定名です。分かりやすい名前ならOK。
ホスト名(アドレス)
「ホスト名」を入力。「アドレス」、「FTPサーバー」と表記されている場合もあり。
ユーザー名
「ユーザー名」を入力。「FTPアカウント」と表記されている場合もあり。
パスワード/パスフレーズ
「パスワード」を入力。「FTPパスワード」と表記されている場合もあり。
下図は、ロリポップから届いたメールのキャプチャです。
FTPサーバーのアドレスを「ホスト名」に、FTPアカウントを「ユーザー名」に、FTPパスワードを「パスワード/パスフレーズ」に入力します。
すべての情報を入力したら「OK」ボタンをクリックして設定内容を保存して、接続テストをしてみましょう。
サーバーへの接続テスト
先ほど追加した設定が「ホスト一覧」に表示されているはずですので、ダブルクリックしてサーバーに接続してみます。
エラーが表示されず、FFFTPの右側にサーバー側のファイルやフォルダが見えるような状態になれば接続は成功です。
もしうまく接続できない場合には、FFFTPで接続できない時に確認することをご覧ください。
初期フォルダの設定手順
FFFTPは、メインウィンドウ左側にローカル側(ご自分のパソコン)のファイル一覧、右側にサーバー側のファイル一覧が表示される「2ペイン型」のインターフェイスを持っています。
ただ、初期フォルダを設定しないと、毎回標準のファイル一覧が表示されてしまうので面倒です。
そこで、アップロードするファイルが保管されている場所、アップロードする場所をあらかじめ初期フォルダとして設定しておきましょう。
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「ホスト一覧」で初期フォルダを設定したいホストを選択して「設定変更」をクリック。
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「ローカルの初期フォルダ」の右側にある「…」をクリックして、アップロードするファイルが保管されているパソコン内のフォルダを指定。
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「ホストの初期フォルダ」は、サーバー側の初期フォルダの設定。たいていの場合、HTMLや画像などの公開するファイルは「public_html」や「www」フォルダ内にアップロードしますので、これらのフォルダを設定。
ファイルをアップロードする場所はレンタルサーバーによって変わりますので、詳しくは各レンタルサーバーの設定マニュアルなどをご確認ください。
ちなみに、さくらインターネットの場合は「wwwフォルダ」、Xサーバーの場合には「ドメイン名のフォルダ > public_html」が初期フォルダになります。
FFFTPマスターパスワードの設定
サーバー設定の手順にてサーバーのパスワードを登録しました。こうしておけば、次からサーバーに接続する時にパスワードを入力する手間が不要になります。
ただ、FFFTPは保存したパスワードをそのまま保存する仕様になっているそうなので、万一パソコンがウイルスに感染した場合など、サーバーのパスワードが第三者に盗まれてしまうリスクがあります。
第三者にサーバーのパスワードが盗まれてしまうと、Webサイトを改ざんされてしまったり、別のサーバーへの攻撃の踏み台にされてしまったりします。
こういった事が起きないように、FFFTPに登録したサーバーのパスワードを暗号化する「マスターパスワード」を設定しておきます。
マスターパスワードを設定したFFFTPは、ソフトを起動するたびにマスターパスワードの入力を求められますが、万一のセキュリティリスクを考え、必ず設定しておきましょう。
マスターパスワードの設定方法
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FFFTPを起動したら表示される「ホスト一覧」を閉じます。
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「接続」メニューから「設定 > マスターパスワードの変更」を選びます。マスターパスワードを新規作成する時も「変更」で大丈夫です。
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「新しいマスターパスワードを2回入れてください」というウィンドウが開きますので、テキストボックスにマスターパスワードを1回だけ入力して「OK」をクリックします。
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もう一度同じウィンドウが開きますので、先ほどと同じマスターパスワードを入力します。
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ウィンドウが閉じれば、マスターパスワードの設定は完了です。試しにFFFTPを一度終了てもう一度起動してみてください。先ほど設定したマスターパスワードの入力を求めるウィンドウが開くはずです。
マスターパスワードを忘れてしまった時の対処方法
万一マスターパスワードを忘れてしまった場合には、もう一度マスターパスワードを設定することで対処できます。
ただ、マスターパスワードを再設定すると、登録しておいたホストのパスワード(サーバーのパスワード)がすべて消えてしまいます。(ホストの設定は残ります)
マスターパスワードの再設定後は、再度ホストのパスワードを登録しなおしておきましょう。
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FFFTPを起動してマスターパスワードを入力するウィンドウが開いたら、パスワードの入力欄が空欄のまま「OK」をクリックします。
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「指定されたマスターパスワードが登録されたものと一致しません」というエラーウィンドウが開いたら、「いいえ」をクリックして、とりあえずFFFTPを起動します。
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「ホスト一覧」を閉じて、「接続」メニュー内の「設定 > マスターパスワードの変更」を選びます。
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「マスターパスワードの妥当性を確認できませんでした」というウィンドウが表示されますので「はい」をクリックします。
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新しいマスターパスワードを入力します。これでマスターパスワードの再設定は完了ですが、ホストに接続するパスワードがリセットされていますので、接続用のパスワードを再設定します。
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「接続」をクリックして「ホスト一覧」を表示させます。
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ホストを選んで「設定変更」をクリックします。
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パスワード欄に「●●●●」と入力されており、このまま接続できそうな気もしますが、実は正しいパスワードではありません。このままではホストに接続することはできませんので、正しいパスワードを入力します。
FFFTPで接続できない時に確認すること
FFFTPのインストールも完璧、設定も終わったけど、接続がうまくいかない…といった場合には、次のことをチェックしてみましょう。
設定が間違っていないか?
意外とスペルの入力ミスというオチだった…ということも多いものです。
もう一度設定を見直しましょう。
特にパスワードは、入力した文字が●になってしまうので、入力ミスに気づきにくいので、一度メモ帳にパスワードを入力してから、そのテキストをコピペすると間違えにくいでしょう。
設定は問題ないのに接続できない場合は?
「ホストの設定」の「拡張」タブで、PASVモードにチェックが入っているか確認してください。初期状態ではチェックが入っているはずです。
PASV(パッシブ)モードとは、クライアント(ご自分のパソコンなど)からサーバーへ接続要求を行うモード。常にクライアントからサーバーへ接続されるので、クライアントがファイアウォール内にあってもFTPでの接続を確立してファイルが転送できるのです。
PASVモードのチェックが外れている場合にはチェックして、再度接続テストをしてみましょう。
突然FFFTPでサーバーに接続できなくなった
今までは問題なくサーバーに接続できていたのに、突然接続できなくなるという事がたまに起きます。
こういった症状が出た場合には、Windowsファイアウォールやアンチウイルスなどのセキュリティソフトなどが、FFFTPの接続をブロックしている可能性があります。
サーバーに接続できなくなる直前に、Windowsアップデートを行った、セキュリティソフトを入れ替えたといった事をしているなら、この可能性が大です。まずはセキュリティソフトを一時的に無効にしたり、Windowsファイアウォールの設定を変更したりして試してみましょう。
Windowsファイアウォールの設定を変更する
Windowsファイアウォールの「例外アプリ」にFFFTPを登録する方法を解説します。なぜかFFFTPで接続できなくなった…という場合に試してみましょう。
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コントロールパネルのWidnowsファイアウォールの設定画面を開き、「Windowsファイアウォールを介したアプリまたは機能を許可」をクリックします。Widnowsファイアウォールの設定画面は、左下の虫眼鏡アイコンをクリックして検索すればすぐに見つかります。
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「設定の変更」をクリックします。
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「別のアプリの許可」をクリックします。
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Windowsファイアウォールを通過して通信できるアプリを選択する画面が開きますので、「参照」をクリックしてFFFTPを選択します。
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FFFTPのアプリ本体は、Cドライブ内の「Program Files」にある「ffftp」フォルダの中に入っています。ちょっと面倒ですが探してください。
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FFFTPを許可アプリに指定したら、「追加」ボタンを押します。そのあとWindowsファイアウォールの設定画面の「OK」をクリックします。
これで、FFFTPはWindowsファイアウォールに邪魔されず通信できるようになっています。
もう一度、サーバーへの接続を試してみましょう。
接続テストの時に「証明書を信頼し通信を続行しますか?」と表示される
FFFTPは初期設定で、通信が暗号化されたFTPSで接続しようとします。そのため、初回の接続時にサーバー側の発行した証明書の確認が行われます。
基本的に「はい」をクリックして問題はありません。
「はい」をクリックした後に「暗号化の状態の保存」というウィンドウが表示されますので、そこでも「はい」をクリックすれば、次回の接続以降で同じようなウィンドウが表示されることはありません。