
WordPressでサイト構築をする準備
WordPressを使ったWebサイト構築準備の手順をご紹介。サーバー準備やドメイン取得など、初期のWebサイト構築のありがちな疑問も解説しています。
- 2016/9/12
- 2016/3/18
WordPressは多くのWebサイトで使われているCMS(コンテンツマネジメントシステム)。
Webサイトのデザインを構成するテーマファイルだけでなく、Webサイトとしての機能を拡張するプラグインも豊富にありますので、Webサイトの運営をしたことがない方にも、とても使いやすいシステムです。
WordPressを使ったWebサイト、ブログの構築は、以下のような手順で進めます。
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レンタルサーバーを借りる
FC2ホームページや忍者ホームページのように、無料で使えるレンタルサーバーもありますが、無料のサーバーではWordPressは動かないと思った方がいいでしょう。
WordPressを使うには、「PHP」、MySQLなどのデータベース」が動くサーバーを用意する必要がありますが、無料のレンタルサーバーでは、こういった機能が使えない事が多いためです。
最近では月額500円程度でサーバーを借りることができますが、必ず「PHP」と「データベース」が動くプランを選んでください。一番安いプランだとWordPressが使える要件を満たしていない事もありますので注意が必要です。
共用サーバーと専有サーバーの違い
レンタルサーバーのプランには、「共用サーバー」と「専用サーバー」の2種類のプランがあります。
共用サーバーとは、1台の物理的なサーバーを多数の人で使用するプラン。多くの人でシェアして使いますので、かかるコストが少ないのがメリットです。
ただ、同じサーバーを使っている他のWebサイトで、アクセスが集中したりして負荷が高まると、そのサーバーを使っているすべてのWebサイトでも表示が遅くなるなどの影響が出る可能性があります。
専用サーバーとは、1台のサーバーを丸ごと使えるプラン。共用サーバーのように他のWebサイトの影響を受けることはありませんが、コストが高くなってしまう点がデメリットです。
共用サーバーの月額費用が数百円から数千円に対して、専用サーバーでは数万円の月額費用がかかります。
個人の方でWebサイトの構築をするなら共用サーバーでも十分です。
一方、法人の方は「共用サーバーでもいいのか?」と悩むと思いますが、私は共用サーバーでも十分だと考えています。
特にこれからサーバーをレンタルしてWebサイトの構築をする場合、ページの更新が軌道に乗るまで時間がかかる可能性がありますし、もし更新が滞ってしまったりしたら、サーバーのレンタル費用がもったいないと思います。
実際、更新が滞ってしまっているWebサイトやビジネスブログもたくさんあります。
専用サーバーを検討するのは、ページ更新が軌道に乗ったうえで、ある程度アクセス数が増えてきてからでも遅くありません。
共有サーバーや専用サーバー、VPSやクラウドなど、レンタルサーバーには様々なプランがあります。
プランごとの違い、どんな基準でサーバーを選べばいいのか、【法人・個人向け】レンタルサーバーの選び方ガイドにまとめました。
独自ドメインを取得する
サーバーを借りると、レンタルサーバー側で用意されたドメインを使用することができる場合があります。
ただ、このドメインをそのまま使ってしまっては、仮にレンタルサーバーのサービスが終了してしまうとドメインが使えなくなってしまいます。
ページのデータなどはバックアップができますが、Webサイトにとって一番重要な資産は「URL」。URLを構成するドメインはとても重要なポイントなのです。
もし、URLが変わってしまうような事が起きてしまうと、Webサイトやブログを資産として残しておくことができません。
独自ドメインを取得して使えば、仮に利用しているレンタルサーバーのサービスが終わってしまっても、他のレンタルサーバーにデータを移してしまえば、URLは変わりません。
それまでと何ら変わることなくブログの更新を続けることができます。
将来にわたってWebサイト・ブログを資産として残しておくためにも、独自ドメインを取得して使いましょう。
ドメインを取得したり、管理できるサービスはたくさんありますが、どの会社のサービスを使って取得しても同じです。取得価格も似たようなものですし、「このサービスから取得した方がSEOで有利になる」といったことはありません。
ただ、サーバーを借りる会社で独自ドメインを取得できれば、ドメインの設定が簡単にできる事が多いので、特別な理由がない限りはレンタルサーバーと一緒に取得した方が手間がかかりません。
WordPressをインストールする
サーバーを準備してドメインを取得した後は、いよいよWordPressのインストールです。
WordPressのインストールは、大まかに言うと以下の3つの手順で行います。
- データベースの設定を行う
- WordPressのWebサイトから本体となるファイルをダウンロードして、レンタルサーバーにアップロード
- 構築するWebサイトの情報を登録する
結構面倒ですよね。
ただ、多くのレンタルサーバーがWordPressをボタン一つでインストールする機能を提供していますので、通常はこのような面倒な手順を踏む必要はありません。
Xサーバーの例
私も利用していますが、Xサーバーは非常に安定性も高くサーバーの応答速度も速いです。サーバーの設定をするコントロールパネルも分りやすいので、おすすめのレンタルサーバーです。
ここでは、XサーバーでWordPressをインストールする方法を例に、どれだけ簡単にWordPressをインストールできるかをご紹介します。
サーバーのコントロールパネルにWebブラウザでアクセスして、「自動インストール」をクリックします。
プログラムのインストールタブをクリックして、WordPress日本語版の「インストール設定」ボタンをクリックします。
WordPressをインストールするURLの指定、ブログ名、WordPressにログインするユーザー名やパスワードなどの最低限の情報を入力します。
インストール(確認)ボタンをクリックすると、入力した情報の確認画面が開いた後、自動でWordpressがインストールされます。
作業そのものは数分もあれば終わります。
パーマリンクの設定をする
パーマリンクとはページのURLのこと。WordPressで記事ページを作った時のURLの設定を最初に行っておきます。
なぜインストール直後にパーマリンクの設定を行っておく必要があるのか?というと、後々パーマリンクの設定を変えてしまうと、URLそのものが変わってしまうからです。
資産価値が目減りしてしまうと言っても過言ではありません。
現実社会で言うと、「URLが変わる」ということは「住んでいる住所が変わる」という事と同じ。
住所が変わったら、今まで届いていた郵便物が一時的に届かなくなってしまうなど、問題が起きる可能性がありますよね。
同じように記事のURLが変わってしまうと、ブラウザのお気に入りに登録しているユーザーがWebサイトにアクセスできなかったり、Googleなどの検索エンジンが記事ページにアクセスできなくなり、正しい評価が受けられなくなる、といった問題が起きる可能性があります。
現実社会の「郵便物の転送届け」に相当する「301リダイレクト」という手法を使えば、以前のURLにアクセスされた場合自動で移転先にURLに転送することができますが、以前のURLでカウントされていた「はてなブックマークの数」や「Facebookのいいね数」などは、0に戻ってしまいます。
また、Googleの評価も100%は引き継げないようですので、可能な限り将来URLが変わるという可能性はなくしておいた方が余計なトラブルを抱え込む可能性が低くなるのです。
おすすめのパーマリンク設定は、「/%category%/%postname%/」。このパーマリンクの設定なら、記事ページが属しているカテゴリ名の下層に、各ページが紐づくURLになります。
このURL構造なら、カテゴリごとのアクセス数を一覧で把握することができるので、日常的なアクセス数の把握や分析をする時にとても便利なのです。
どんなパーマリンクが最適なのかは、最適なWordPressのパーマリンク設定とは?でもご紹介していますので、ぜひご覧ください。
これでWebサイトの構築は完了しました。
まだ、Webサイトのデザインは初期設定のままですが、WordPressはテーマファイルを入れ替えるだけでデザインを変えることができますので、ある程度ページ数が増えてきた段階でデザインの変更をしても遅くありません。
個人ブログでも企業のビジネスブログでも、記事更新が滞ってしまうことが多く、1年も経つとほとんど更新されていないWebサイトが多いのが現状です。
「ページの品質」という点にも目を向けなくてはいけないことは確かですが、まずはページを作っていくことをいかにして続けるか。その点を意識しながらWebサイトの運営をして頂ければと思います。