サイトに掲載するコンテンツを書くとき、「検索エンジンの為に書くんじゃない、ユーザーの為に書くんだ」という事はよく言われます。
何かを探して検索するユーザーに対して、その答えとなるようなコンテンツを書く事が大切なのだと。
この考え方そのものには異論もありませんし賛成です。
以前から私も良いコンテンツを作る為のアイデアは、何回も書いてきました。
ただ、「ユーザーの為に書く良いコンテンツ」は、ユーザーの為に書いているなら何でも良いわけではありません。
どんなコンテンツが良いのか。そのヒントは、検索ユーザーに対して答えとなるようなコンテンツを書くという所にあります。
検索エンジンとは辞書
検索エンジンは辞書です。百科事典とでも呼ぶのが良いと思います。
世界中にあるたくさんの情報を結びつけて1冊の本にしたようなもので、今日ではあらゆる事が検索エンジンから分かります。
料理のレシピ、今日のテレビ番組、巨人vsヤクルト戦の結果・・・などなど、およそ分からない事はないのではないかと思えるほど、様々な情報を取得することができます。
しかし、人間は辞書だけあっても生きていくことはできません。
どんなに役立つ情報が手に入る便利な辞書があっても、くだらないギャグ漫画を読んだり、ゲームをしたりもします。
人間には娯楽も必要なのです。
アルゴリズムの結果でしかない検索結果
しかし検索エンジンは、その人間のある意味でもっとも重要な娯楽だったり、感情の部分をシミュレートする事ができません。
(冷静にという言い方もおかしいですが)冷静にアルゴリズムによって、ページに書かれた内容を読み取り評価するという処理をしているだけです。
最近では扱えるデータが増えたことによって、処理結果がより人間らしくなったとは思いますが、感情は理解することができないので、人間(検索ユーザー)との決定的な溝は埋まらないままです。
例えば悲しい泣ける映画が観たいという時に、「悲しい映画」で検索すると、2008年とか2004年とか相当古い情報がヒットします。
昔の映画が見たい場合もあるとは思いますが、大抵はここ最近の映画の中からチョイスしたいと思うはずです。
こういった、かなり漠然とした感情からもたらされる欲求には、検索エンジンが答えるのはとても難しいのです。
だからレビューサイトを見たり、ソーシャルを使って誰かに聞いたりして欲しい情報を探します。
「ユーザーのために書く良いコンテンツ」の落とし穴
冒頭でも書きましたが、コンテンツをユーザーの為に書くという事は正しいマインドだと思います。
しかし一方で、検索エンジンから多くのユーザーを集めたいと思っているなら、検索エンジンが評価できる、評価しやすいコンテンツでなければ、あまり意味が無いのも事実です。
つまり、検索エンジンでよく使われている検索クエリのパターンに当てはまらないと、検索エンジンは評価しにくいのだと言えます。
検索クエリとコンテンツに関しては情報収集型コンテンツでキラーコンテンツを作ろうを読んでいただくとして、取引型か情報収集型クエリにマッチしないコンテンツは、いくら人間が読んで面白いとか思っても、検索エンジンには伝わらない可能性があります。
「検索エンジンに伝わるように書く」という事も、最低限知っておかなければいけないテクニックだと思います。
- 公開日:2013/4/17
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